最近はもっぱら「考えたらまとめる、まとめたら考える」の方に色々書いています。

2009年11月01日

新書の使い方指南本「だから、新書を読みなさい」感想

だから、新書を読みなさい
奥野 宣之
サンマーク出版
売り上げランキング: 26370
おすすめ度の平均: 4.0
5 作者の読書論に納得させられる一冊
3 情報源を新書に限定する意味はあるのだろうか
5 新書で出ていれば、、、
3 新書になじみがない人向け
4 新書というのが古くて新しい


概要


『読書は一冊のノートにまとめなさい』の著者、奥野氏の本。
僕も新書を読もうキャンペーンを個人的に行っていたところだったので、気になって購入。
著者流の新書の読み方が書いてある。


情報源を絞る


情報化社会である現代、情報は集めることよりも捨てることの方が難しい。
そんな現代だから情報を捨てる技術は様々なビジネス書で議論されている。
この本にも例によって情報を捨てる技術の重要性が書いてある。

筆者は情報を捨てる技術の一つとして、「情報を絞る」ということをやっている。
「新聞はたくさんとらず一紙だけ読む。気に入った雑誌一冊だけを買い続ける。部屋にテレビを置かない。新書だけを読む。」など、情報源をとにかく少なくしている。

確かに情報はたくさん入手し、その中から使えるものを取捨選択していく方が良い。
しかし著者はこれに反対する。
情報の取捨選択はある程度情報を使い慣れた人にしかできないと言うのだ。

この意見には非常に共感できる。
人間、吸収できる情報量には限界がある。
受験勉強でも同じように少ない参考書をやりこんだ人が勝つ。
絞るということは極めて重要に思える。


新書ザッピング術


この本の肝はコレ。
著者流の新書の読み方だ。
まずテーマを決める。
そのテーマに関する新書を3冊買う。
3冊は著者、レベル、出版社などのかぶりが無いように買う。
その3冊をカフェに行って一気に読む。
これが著者の薦める新書ザッピング術だ。

知りたいテーマがある場合、なかなか使える方法だと思う。
3冊っていうのがちょうどいい。
多すぎず少なすぎず。
しかもやり方が非常にシンプルなのがいい。
テーマ読書をする際は是非採用したいと思う。

posted by イズミ at 22:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書論レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2009年10月25日

日本史のコアだけつかめる「読むだけですっきりわかる日本史」感想

読むだけですっきりわかる日本史 (宝島社文庫)
後藤武士
宝島社
売り上げランキング: 42
おすすめ度の平均: 3.5
2 歴史嫌い、歴史ビギナー対象としては…
2 誤った記述が・・・
5 何度も読み直したい
5 文庫本一冊で小学校から社会人までの常識を、苦痛なく網羅


感想


日本史入門書。
日本史を全く勉強しなかった人にもわかりやすく書いてある。
重要な部分だけ簡単に書いてあるから、日本史についてのアウトラインを知りたい人にオススメ。
歴史の流れのレファ本としても使えそう。
文庫なので気軽に持ち運びできて読めるってのもオススメポイント。

今回改めて日本史を勉強して、各時代の知識がつながった。
アニメやゲーム、漫画の影響で戦国とか幕末はなんとなく知識がある。
しかし、他の部分の知識は非常に曖昧だ。
この本を読んだら、うっすら覚えている学校で教わった知識と漫画の知識がつながった。
曖昧な部分がうまーく補完された感覚だ。
これから時代小説を読むときにもちょこちょこ参照して知識をつなげていきたい。

それにしても日本はすごいんだなと実感。
本書には「世界のなかでも類い稀なる急成長を遂げてきた国、日本」と書かれているが、
中を読むとなるほど確かにそのとおりなんだなと感じる。
ちょっとカッコいいじゃないですか、日本。

日本を好きになれる一冊でした。


参考リンク


TakeshiGoto ちょっと come
ワンコインでこの内容はお得でした。ごちそうさまです。

本と漫画の部屋
この本読むと歴史小説読みたくなる気持ちわかります。
司馬遼太郎作品は今読みたい本リスト結構上位です。

カオルのーと。
やっぱり皆さん流れの確認に使ってるみたいですね。

宴の痕
そうそう、ちょこちょこ出てくる語呂合わせもなかなかいいんですよね。
受験生じゃない人でも、ところどころ年号覚えてると流れつかみやすいですから。

posted by イズミ at 16:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史本レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2009年10月18日

小説レビューの教科書「小説の読み方〜感想が語れる着眼点〜」感想

小説の読み方~感想が語れる着眼点~ (PHP新書)
平野 啓一郎
PHP研究所
売り上げランキング: 21557
おすすめ度の平均: 4.0
2 「本の読み方」となにが違うの?
4 小説の構造を理解するために
4 著者のような読解力の獲得には至らない
4 小説は全体を読むこと
5 小説のつくりかた??


概要


基礎編と実践編の二部構成。
基礎編では小説とは何かについて、著者なりの考えを述べている。
実践編では実際の小説を解説している。
実践編で取り上げられた作品は以下のようなラインナップ。
『幽霊たち』、『蹴りたい背中』、『若さなき若さ』、
『日本文学盛衰史―本当はもっと怖い「半日」』、
『辻―「半日の花」』、『ゴールデンスランバー』、
『髪―「幻」』、『アムステルダム』、『恋空』


ニコラスティンバーゲンの四つの質問


「ニコラスティンバーゲンの四つの質問」というものがある。
これはノーベル生理学賞を受賞したニコラスティンバーゲンが
動物行動学の基本としてあげたものだ。
著者はこの「四つの質問」が小説を読むときのアプローチに有用だと述べている。

「四つの質問」は以下のようになっている。

@メカニズム:小説の舞台設定、登場人物、配置と出入り、プロットの展開、文体などに着目する。
A発達:その作家の人生の中でどういうタイミングでその作品が出てきたか考える。
B機能:小説が作者と読者との間で持つ意味。ジャンル分け。
C進化:社会の歴史、文学の歴史の中でその小説がどんな位置づけにあるか。

なるほど。
なかなか使えそうな分類だ。
僕の場合は機能の面から感想を書くことが多い。

著者はこの四つの質問を上手く利用して感想を書きなさいと述べている。
例えば発達の面で好きな作品がけなされているならば、
他の3つのアプローチを使って擁護してみたりすることを薦めている。


述語の二分類


述語は大きく二つに分類される。
主語充填型とプロット前進型である。
小説はこの2つの述語を使って作られている。
主語充填型の述語で登場人物の説明をし、
プロット前進型の述語でストーリーを進めていく。
どちらに重きを置いているかで作品の雰囲気は変わっていく。


まとめ


レビュアーにとって使えるフレームワークを教えてもらった。
述語の二分類とか非常にわかりやすい!
よし、今度小説の感想書くときに使ってみよう。
実践編で使われている作品は読んだことのないものばかりだった。
これらの作品を読んだことがある人には、なかなか面白いレビューなのではないかと思う。

ちなみにこちらが著者のブログ。
平野啓一郎公式ブログ
最近の小説のレビューが多いなと思ったら、
「漱石、鴎外、三島、川端といったオーソドックスな作家」
の作品は前回の本で書いているんですね。

あとこっちも参考リンク。
システム会社で働く新入社員のブログ
僕の感想よりも詳しく書いてあります。

posted by イズミ at 23:02 | Comment(2) | TrackBack(0) | 新書レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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