最近はもっぱら「考えたらまとめる、まとめたら考える」の方に色々書いています。

2009年09月18日

アイディアを濾過純化させる方法を学ぶ「思考の整理学」感想

思考の整理学 (ちくま文庫)
外山 滋比古
筑摩書房
売り上げランキング: 9
おすすめ度の平均: 4.5
5 教師のバイブルといっても過言ではない
3 日本語論の仕事をしている割には...
5 アイディアは寝かせることによって熟成される
3 売れている様なので
2 要約


どこの大型書店にいっても平積みされている。
前々から気になっていたので買ってみた。
非常に読みやすく、基本的なことが書いてあった。
それでは、内容についての感想を書いていこう。


メモとノートとメタノート


以前から僕はアイディア、考えをメモに書いていた。
いわゆる100円メモ方式である。
コンビニに売っているA6ノートを買ってきてそこに全てのアイディアを集約するようにしていた。
思いついたことをそこに収録していくことで、
アイディアの蓄積率はだいぶ上がった。

しかし、アイディアが溜まるだけ溜まって、アイディアを上手く使えていないのだ。
いつか使う日のためにただただ溜めていくというのはいかなるものか。
何か上手くアイディアを使っていく方法はないものか。
そう思っていたところにこの本を読んだら、ひとつの答えのようなものが書いてあった。

外山氏のやり方はこうだ。
アイディアをまずメモに書く。
使えそうなものをノートに写す。
さらに熟して使えそうなものをメタノートと言われるさらに上位のノートに写す。
こうして思考を純化させているというのだ。

なるほど。
こうすれば僕が今まで100円A6ノートに書いていた雑多なアイディアが純化されるかもしれない。
しかしこれを全てやろうとするのはなかなか時間がかかる。
そこで、一部「メタノート」の考え方を採用してみようかなと思った。
使用しているA6ノートとは別に、新しい「メタノート」を用意し、
そこにA6ノートの内容を転記していく。
A6ノートをパラパラめくり、同じジャンルだと思われるものを一緒に、「タイトルになりえる一言」と、その参照ページだけを書いていく。
これならそんなに時間がかからない。
今度やってみよう。


ことわざの世界


個々の経験、考えたことをそのままの形で記録、保存しようととすれば、煩雑にたえられない。片端から消えてしまい、後に残らない。一般化してなるべく、普遍性の高い形にまとめておくと、同類のものが、後々その形と照応し、その形式を強化してくれる。つまり、自分だけの“ことわざ”のようなものをこしらえて、それによって、自己の経験と知見、思考を統率させるのである。
同感。
覚えておかなければならないこと、教訓的なものはことわざのような短い形にまとめておく必要がある。
ライフハックはなるべく一言で言える形にして保存しておくのが望ましい。
早速この文章を一言でまとめる=ことわざ化しておこう。
「ライフハックは一言に」


拡散的作用と収斂的作用


われわれには二つの相反する能力がそなわっている。ひとつは、与えられた情報などを改変しよう、それから脱出しようという拡散的作用であり、もうひとつは、バラバラになっているものを関係付け、まとまりに整理しようとする収斂的作用である。
今までの学校教育は収斂的な力をつけるものだった。
収斂的思考が得意な人は多いが、拡散的思考をできる人は少ない。
もっと拡散的思考を練習しよう。
というの趣旨の文章が書かれていた。

三色ボールペンで言うと青が収斂的思考、緑が拡散的思考だろう。
収斂的思考と拡散的思考。
どっちも鍛えるには三色ボールペンは良い方法だと再確認。


桃太郎のお話


インブリーディングということばがある。同系繁殖、近親交配、近親結婚のこと。ニワトリでも同じ親から生まれたもの同士を交配し続けていると、たちまち、劣性になってきて、卵もうまなければ、体も小さくて、弱弱しいものになってしまう。
(中略)
桃太郎の話はこのインブリーディングを戒める教訓を含んでいるように思われる。オバアサンが川から桃をひろってくる、というのは、よそから嫁を迎えるという象徴であろう。
こんな桃太郎論は初めて聞きました。
非常に興味深かったのでこちらに引用。


気になった言葉


忘れてよいと思いながら、忘れられなかった知見によって、ひとりひとりの知的個性は形成される。
興味があることは覚えていて忘れない。興味のないことを忘れることで個性ができあがっていく。

「忙」の字は、心(りっしんべん)を亡くしていると書く。忙しいと頭が働かなくなってしまう。頭を忙しくしてはいけない。がらくたのいっぱいの倉庫は困る。
忙しいときに自分に言い聞かせたい言葉。

俗世を離れた知的会話とは、まず、身近な人の名、固有名詞をひっぱりださないことである。共通の知人の名前が出ると、どうしても、会話はゴシップに終わる。ゴシップからはネズミ一匹でない。害あって益なしである。
共感。噂話は楽しいのでついついしてしまうが、生産性のある会話ができない。固有名詞を出さないというのはいいHACKだ。実行していこう。
posted by イズミ at 08:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 実用書レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2009年09月13日

小学生に読ませたい「塩狩峠」感想

塩狩峠 (新潮文庫)
塩狩峠 (新潮文庫)
posted with amazlet at 09.09.13
三浦 綾子
新潮社
売り上げランキング: 4080
おすすめ度の平均: 4.5
5 忘れることの出来ない一冊に!
4 塩狩峠に行ってみたくなりました
5 是非お勧めします
5 「正しい人間など一人もいない」という意味
5 涙しました


小学生に読ませたい作品


心の中にずしんと直球を投げ込んでくるような作品。
犠牲、死、差別、約束。
これら道徳的なテーマについて主人公永野信夫が考えながら成長していく作品だ。
非常に道徳的で、「これって忘れちゃいけない大事なことだよなぁ」としみじみ感じた。
是非小学生に読ませたい。
どのテーマも小学生が考えるのに適していて道徳の教科書にオススメだ。

たとえば信夫が虎雄に屋根から落とされた後のシーン。
「虎雄に落とされたのか?」という質問に対し、信夫はこう言う。
「ぼく町人の子なんかに屋根から落とされたりするものですか」
主人公の信夫は「永野家は士族。町人の子とは違う」と祖母からいつも聞かされていたのだ。
信夫のこの台詞を聞いた信夫の父は怒り、人間はみな同じということを信夫に教える。

他にもこんなシーンがある。
夜中の学校にお化けが出るかどうか確かめようと、信夫たちは夜に学校に集まる約束をする。
しかし、雨が降っていたので「大した約束でもないし」と信夫は行くのをやめようとする。
そこですかさず父親は言う。
「そうか。雨が降ったら行かなくてもいいという約束だったのか」
「約束を破るのは、犬猫に劣るものだよ。犬や猫は約束などしないから、破りようもない。人間よりかしこいようなものだ」
「信夫。守らなくてもいい約束なら、はじめからしないことだな」
お父さんカッコいい!!シビレルゥ!!
子供に言ってあげたい台詞。
「守らなくてもいい約束なら、はじめからしないことだな」

信夫の友人、吉川の不具者に対する考察もいいシーンだ。
吉川の妹ふじ子は生まれつき体が不自由。
吉川はふじ子について信夫にこう言う。
「ふじ子たちのようなのは、この世の人間の試金石のようなものではないか。どの人間も、全く優劣がなく、能力も容貌も、体力も体格も同じだったとしたら、自分自身がどんな人間かなかなかわかりはしない。しかし、ここにひとりの病人がいるとする。甲はそれを見てやさしい心が引き出され、乙はそれを見て冷酷な心になるとする。ここで明らかに人間は分けられてしまう」
んー。なかなか面白い指摘。
小学校の国語の教科書に載ってそう。
「あなたはこれに対してどう思いますか?自分の意見をまとめてみましょう」
とか文末に載っちゃってそう。

小学生が道徳を考えるのに適しているということは、
大人が普段は考えない大事なことを考えるのに適しているということ。

最後にジョジョっぽくてカッコいい台詞があったので、それを引用して終わることにしよう。
若さとは混沌としたものだろうか いや、若さとは成長するエネルギーだ
〜永野信夫〜
posted by イズミ at 19:14 | Comment(0) | TrackBack(2) | 小説レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

イケメン×特撮=仮面ライダー≒「どろろ」感想

どろろ(通常版) [DVD]
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ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン (2007-07-13)
売り上げランキング: 16009
おすすめ度の平均: 2.5
1 手塚作品を理解していない!
1 後半へいけば、いく程・・・
1 う〜ん、(2回目だよ!)
4 家族で楽しめます
4 原作を読んでみたくなりました


内容紹介
絶望を、ぶった斬れ。

手塚治虫が遺した幻の傑作を、「黄泉がえり」の塩田明彦監督が完全映像化!主演は妻夫木聡、柴咲コウ。アクション監督に「少林サッカー」のチン・シウトン監督を迎え、総製作費20億円をかけ壮大なスケールで放つ”アクション・エンタテインメント”大作!

<ストーリー>
終わりの見えない戦国の世を憂う武将・醍醐景光は、戦乱の世を治める力を得るため、自分の子の体48箇所を48体の魔物に差し出す。こうして生まれた百鬼丸は、医師・寿海に仮の体と護身のための妖刀を与えられ、見事な成長を遂げる。やがて、魔物を倒すごとに奪われた体の一部を取り戻すことを知った百鬼丸は、魔物退治の孤独な旅に出る。ひょんなことで百鬼丸の存在を知ったコソ泥どろろは、百鬼丸の強さの象徴である妖刀を奪うため、その旅を追いかけ始める…。


友人からの評判はあまりよくなかったが、アクションファンタジー的な作品が見たかったので借りてみた作品。

前評判の割にはかなり面白かった。
映像が綺麗。
終盤の醍醐の城が出てくるあたりの景色が印象的だった。
見渡す限りの草原と山々。
あれどこでロケしてるんでしょう。
(後で調べてみたらこちらのブログにニュージーランドって書いてありました。)

アクションもなかなかどうしてワクワクした。
なんだか中盤の雰囲気(魔物との連戦シーン)といいアクションといい、仮面ライダーとか戦隊ものを見ている気分になった。
戦隊ものを見ているときのワクワク感を久しぶりに味わえた。

逆にそういった戦隊ものみたいな雰囲気を味わいたくない人にはかなりチープに思えてしまったんじゃないかと。
僕個人としては楽しめました。

例によって原作モノなので原作ファンには相当評判悪いですね。
僕は原作ちょっとしか読んだことないのでわからないですが。

続編も出るかもしれないらしいので、もしも続編出たら見に行きたいと思います。
posted by イズミ at 14:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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